朝4時、誰もいない街を走る。

私は毎朝4時に起きます。

まず水を一杯飲んで、タバコを吸う。
それからスーパーカブにエンジンをかけて、新聞営業所へ向かいます。

毎朝同じ顔ぶれ。
皆さん優しく接してくれます。

新聞の数を数え、積み込みをして出発。

 

 

この季節は、4時半ころになるともう日が昇ってきます。

朝焼けが真っ赤に空を染めて、とても幻想的で美しい。

他に誰もいない、
まるで自分だけのために用意されたような景色です。

気温も暑すぎず、寒すぎず、ちょうどいい。

最初は「効率よくやろう」と考えていました。

でも最近は違います。

ただマイペースに、淡々と。

 

なぜだか最近、四国八十八カ所に興味があります。

お遍路は、何も考えず淡々と歩くのがコツなのだそうです。

それを聞いた時、
「ああ、新聞配達と同じだな」と思いました。

何も考えず、淡々とやる。

そうすると、不思議とつらくない。

時間が来れば終わる。

この仕事は、
どこか“歩く座禅”みたいな感覚があります。

だから好きなんだと思います。

 

もちろん、楽なことばかりじゃありません。

雨の日は服がびちょびちょになるし、
風の日は新聞が飛ばされそうになる。

雪の日なんてもっと大変です。

朝4時は一番冷え込む時間帯。

ブラックアイスバーンになった坂道を、
バイクで下る怖さといったらありません。

 

それでも、

終わった後の達成感。

誰もいない空間で、黙々と作業する時間。

たまに人と会った時のやさしさ。

朝の静けさ。

朝焼けの美しさ。

そういうものが、この仕事にはあります。

 

不思議と、このバイトだけは嫌にならないんですよね。

きっと自分に向いているんだと思います。

配達を終えて家に帰り、
コーヒーを飲む時間が本当に至福です。

できれば70歳くらいまで続けたい。

 

新聞配達は、今どこも人手不足です。

もし興味があるなら、応募すると喜ばれると思います。

私も今までいろいろなバイトをしてきましたが、
たぶん一番好きな仕事です。

しかも、意外とお金も悪くない。

配達時間は50分くらいで、
月5万円ほど頂いています。

静かに働きたい人には、
かなり合っている仕事かもしれません。